会長ご挨拶
日本の妊娠・出産を支え、また助産学の教育・研究を担う人材を輩出してまいりました櫻蔭同窓会は、本年で創立114周年を迎えております。この伝統ある櫻蔭同窓会の会員の皆様におかれましては、ますますご健勝にてご活躍のこととお慶び申し上げます。
さて、WHOが新型コロナウイルス感染症のパンデミック終息を宣言し、社会は日常を取り戻しつつあります。3年間中止しておりました櫻蔭同窓会も昨年度より再開され、会員間の交流が再び活発化していることと存じます。一方で、国内では少子化が急速に進行する中、正常分娩の保険適用が議論されるなど、周産期医療や母子保健を取り巻く環境は大きな転換期を迎えております。社会や医療の変化、さらには技術革新により、母性看護学や助産学の領域は女性の生涯にわたる健康支援へと広がりを見せ、助産師の役割もますます多様化しております。
このような状況下において、櫻蔭同窓会は会員相互の連携を一層強化し、知識と経験を共有することで、さまざまな課題に柔軟かつ一体となって対処できる貴重な場になると考えております。また、ポストコロナ時代における助産学や母子保健の新たな方向性を共に創出する場としても機能し、同窓会を通じて会員の皆様の活躍の場がさらに広がっていくことを心より祈念しております。
最後になりますが、今後とも櫻蔭同窓会への変わらぬご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
2024年11月 櫻蔭同窓会会長 廣田 泰